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うま味センサの問題

うま味センサの問題についてご案内

株式会社インテリジェントセンサーテクノロジー
代表取締役社長 池崎 秀和

日頃より、弊社味覚センサをご活用頂きまして、誠にありがとうございます。
この度、「うま味センサ」(AAEセンサ)に関して、幾つかの問題があることが分かりました。現在、この問題の1つである先味評価については、市販の食品が該当するかどうかを調査しており、暫定的な対策を進めると同時に、既に「新規うま味センサ」開発に着手致しました。
また、予てよりCPA値の感度評価系構築を検討して参りましたが、開発が当初の想定よりも遅れており、皆様には、大変ご迷惑をおかけして、誠に申し訳ございません。
下記に、両問題に関する対応を記載しておりますのでご確認を宜しくお願い致します。何卒、ご理解のほどを宜しくお願い申し上げます。


目次

1 うま味センサの先味の逆転について

2 うま味センサの後味の感度確認について

おことわり

本ページではうま味と記載しています。
取扱説明書では漢字で旨味と記載しています。    


1 うま味センサの先味の逆転について

うま味センサ(AAEセンサ)のうま味物質への応答と先味評価の問題について

うま味物質の濃度が高い場合には、AAEセンサの相対値(うま味の先味)の出力(マイナス方向が強い方向)が飽和に達し、うま味物質の濃度とAAEセンサの出力値との関係が、下図の赤枠の様に 10mM以上から非線形の応答になり、逆転する場合があります。

線形応答部分になるまでサンプルを希釈(左図の青枠の範囲)した溶液を測定することで、うま味の先味を評価することが可能です。


市販のめんつゆの濃度特性を測定した結果、うま味の先味の評価が逆転していることが分かりました(下記図)。遊離アミノ酸量や核酸量ではないですが、日本食品標準成分表2015年版(七訂)を参考にアミノ酸濃度を調べた結果、前処理済のめんつゆサンプルにおいても数10mMと非常に多くのアミノ酸が含まれている可能性が分かり、上述の赤枠と同じ逆転が起こっていると判断しました。

他の食品のアミノ酸含有量を確認した結果、当社推奨のサンプルの希釈倍率でも数10mM~100mMと非常に濃いうま味関連物質を含む食品があることが分かりました。該当する食品では、うま味が強い方が低く解析評価される可能性があることになります。
サンプル濃度とうま味センサの先味の出力が、比例関係になる領域(上述の青枠の範囲)でサンプル調製することが必要になります。


サンプルがこの問題に該当するかどうかの確認、該当した場合の測定フローの概要

ここでは、これから測定されるお客様のサンプルが、上記の逆転の問題に該当するかどうか、該当した場合にはどのような手順でうま味(先味)を評価するのか、さらに、総合的に他の味覚項目との連結はどうするのかを説明します。

上の図は測定フローの概要をまとめた図です。はじめにお客様のサンプルが逆転の問題に該当するかどうか、ステップ1で確認してください。ステップ1は下部に記載しております。

ステップ1で希釈が不要の場合には、これまでと同じように通常の測定でうま味を評価頂けます。ステップ1で不明または必要となった場合にはそれぞれステップ2、ステップ3へ進みます。

ステップ2で希釈が必要かどうか分からないサンプルの場合には、弊社で測定を受け賜ります。お急ぎの場合やお客様でデータ取得をされる場合には、測定方法をまとめておりますので、下記の手順書のステップ2の箇所をご参照ください。

ステップ3は、決定した希釈倍率でサンプルを測定し、うま味(先味)を決定します。詳細は下記手順をご参照ください。

注意
希釈溶媒として1/3基準液を使用します。純水で希釈した場合は、測定電位が不安定になりますので、純水では希釈しないでください。

※基準液1に対して、純水2の割合で重量希釈した溶液を本サイトでは1/3基準液として表記しています。


他の味覚項目については、今まで通り通常の希釈倍率で測定し、上述のうま味(先味)とデータ連結して総合評価します。
それぞれのステップの詳細は、評価方法の下記手順書をご覧ください。TS-5000Zの手順書は二通りあります。ご利用中の解析アプリケーションの手順書をご確認ください。

● TS-5000Z(IEをブラウザとした解析アプリケーション(Windows7 32bit))のお客様はこちらから

● TS-5000Z(ソフトウエア解析アプリケーション(Windows10 64bit対応版))のお客様はこちらから

● SA402Bのお客様はこちらから

上述の問題に対して、緊急対応の社内体制を作り、食品ごとに調査を進め、その結果を下記にまとめています。今後も調査を継続し、測定結果を下記に追加してまいります。

以下は、手順書のステップ1の内容になります。


ステップ1 弊社で確認した希釈が必要なサンプルと希釈倍率の一覧

うま味先味逆転問題に該当するサンプルは以下のページをご覧ください。

前処理検索の各サンプルページにもうま味先味の希釈が必要であるかとその倍率などを記載しています。


2 うま味センサの後味の感度確認について

うま味センサの後味(CPA値)の旨味サンプルに対する感度について

センサの感度確認は保守測定の基本特性分析結果で判断します。しかし、うま味センサの後味(CPA値)の感度があるかどうかの確認ができていません。
旨味サンプル溶液は基準液に30mMのMSGを添加した溶液ですが、下図の通り、うま味センサのCPA値には、ほとんど感度がありません。
予てより、CPA値の評価系構築を検討してまいりましたが、開発が当初の想定よりも遅れているため、暫定的ではございますが下記のように確認の目安をご案内いたします。評価系の構築ができ次第、改めてご案内いたします。


うま味センサの後味(CPA値)の劣化の目安(同一サンプルを測定した場合)

醤油サンプル(10倍希釈済み)の連続測定を実施し、うま味センサのCPA値の感度を確認した結果、400サンプル目(10品目×4周×10回測定)でのCPA感度低下は、初回感度より5%以内に収まり、1000サンプル目での感度が約35%低下していることが分かりました。

センサーの保証期間である3ヶ月を目安に、ご購入から3ヶ月以上経過したうま味センサは、保守測定で異常値検出が無い場合(正常であっても)でも、感度の確認ができていないのでご使用をお控えください。


うま味センサの後味(CPA値)の感度の簡易確認方法

簡易の確認方法として、お客様が日頃から測定されているサンプル(同一の食品でうま味コク(補間加算値で5以上)があるものを目安にしてください)で、新品のうま味センサのうま味コクの補間加算値を記録してご確認ください。
うま味コクの補間加算の値が、記録した初回の補間加算の値より30%以上低下している場合、交換してください。

400サンプル(10品目×4周×10回測定)以下でCPA値の感度が30%以上低下した場合(納品後、3ヶ月以内に限らせて頂きます)には、お手数ですがお問合わせください。

目安として、醤油サンプルの例では(上図)、約1000(10品目×4周×25回測定)サンプルで初期感度より30%ダウンになりますので、交換の目安となります。
同一のAAEセンサでいろいろなカテゴリーの食品を測定されているお客様は、約400サンプル(10品目×4周×10回測定)ごとに交換を推奨いたします。

───お願い───

簡易の確認方法にて、感度低下したAAEセンサは、CPA値の感度評価系構築の開発に役立てたいため、センサをご送付ください。
ご協力頂けるお客様には消耗品(AAEセンサプローブのみ)をサービスさせて頂きます。なお、測定の履歴(サンプル名称とサンプルの詳細、測定回数・履歴)を必ず事前にご提供ください。
必要本数に達した場合、予告なく消耗品提供のサービスは終了させていただきます。